みなさんは「アップサイクル」という言葉は聞いたことありますか?
アップサイクル【upcycle】とは文字通り、
「上へ」を意味する【up】と「循環」をいみする【cycle】の造語であり、
廃棄物や使わなくなったものを、新しい素材やより良い製品に変換して価値を高めることを指します。
リサイクルはペットボトルのリサイクルなどのように、
廃棄されたものと同じ素材・同じ商品として循環されることで、
アップサイクルは廃棄となるシートベルトからバッグを作るように、
廃棄されたものとは異なる素材に変化したり、より良い製品に返還される循環のことです。
リサイクルの上位版がアップサイクルというイメージで十分です。
ちなみに、似た言葉で「ダウンサイクル【downcycle】」という言葉があるのですが、
ダウンサイクルは、不要になった洋服をぞうきんで再利用することで、
廃棄されるものとよりも価値を下げて別の製品として循環することです。
アップサイクルのメリット
アップサイクルは廃棄物の削減、資源の節約、炭素排出の低減に大きく貢献します。また、古いものに新しい命を吹き込むことで、ユニークな製品や芸術作品が生まれることも。これは、環境だけでなく、私たちの創造性や芸術性を刺激する活動でもあります。
アップサイクルの実例
アップサイクルの実例としては、以下のような商品があります。
廃棄予定の摘果リンゴを利用した生シードル
リンゴは生産過程の中で一定量間引く必要があり、間引きされたリンゴは摘果リンゴと呼び通常は身が固く酸っぱい状態のため食品としての流通は難しく廃棄されていました。
そんな中、この酸っぱさを活かす形でこの果汁に熱を加えずに加工された商品がこの生シードルです。
生産者としては廃棄物が減り、かつアップサイクルすることにより所品としては使えなかった摘果リンゴがシードルとして生まれ変わるという新たなサイクルを生み出す商品となっています。
商品自体は、りんごのみずみずしい味わいが楽しめる一品となっており、摘果りんご特有のほのかな酸味と渋みが複雑な味わいを生み出しています。甘すぎず、食事との相性も抜群で、大人向けの味わいが特長です。
アップサイクルへの挑戦
しかし、アップサイクルには挑戦も伴います。必要なのは、素材を見つける眼と、それを新しい形に生まれ変わらせる創造力です。また、アップサイクル製品への市場の理解と需要の創出も重要です。
アップサイクルの未来
アップサイクルは、今後も私たちのライフスタイルや産業に大きな変革をもたらす可能性を秘めています。この持続可能で創造的なプロセスが、より多くの人々に受け入れられるようになれば、地球環境だけでなく、私たちの生活にも新たな価値をもたらすでしょう。
終わりに
アップサイクルは単なるトレンドではありません。それは、私たちが日常的に直面する環境問題への一つの答えであり、未来をより良くするための実践的なステップです。この素晴らしいサイクルに参加し、新しい価値を生み出すために、アップサイクルに絡めた商品を見つけてみてはいかがでしょう?
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